自社商品への異物混入はブランド最大の危機!異物混入が起こりうる原因と8つの対策
ワザモノ編集部
自社の商品を消費者のもとへ届けるまでの間など、流通の段階で最善の注意を払わなければならないのが異物混入です。ひとたび異物混入が起きれば、会社の信頼が大きく失墜することになりかねません。異物混入を起こさないことが大前提ですが、梱包作業などは完全機械化できていないことが多く、担当者のミスなどで異物を混入させてしまうことは十分ありえます。今回は、異物混入が起こる原因をひもときながら、その対策について解説していきます。
なぜ商品へ異物が混入してしまうのか
原料の中に異物が混入しているケース
商品を製造する前に、原材料や資材の中に異物が混入してしまっているケースがあります。特に食品関係は注意が必要です。また、製造現場や流通段階で十分な対策を取っていたとしても、原材料や資材に昆虫の卵が何らかしらの要因で付着し、商品の製造工程や消費者のもとに届いた後に卵が孵化してしまうケースもあります。
製造過程で混入してしまうケース
異物混入事案で最も多いとされているのが、製造工程で異物が混入するケースです。大手企業などでは衛生管理に対する意識が高いところが多く、設備も充実していますが、製造工程にかかわるすべての区画で衛生管理が徹底されている企業だらけではないのが実情です。
また製品の製造工程の現場に入る際には、しっかりと手洗いをするなど除菌をすることが一般的ではありますが、除菌を徹底したつもりが衣服に繊維や髪などが付着したまま作業を行ってしまって、それが製品に混入することもあります。
ほかにも、製造で使われる機械の一部が破損し、その壊れた部分が商品に混入してしまうケースもあります。
保管時の異物混入・雑菌発生
原料の加工時など、製造段階でしっかりと対策を取っていた場合でも、保管の仕方が悪ければ、異物が混入してしまって被害が発生する可能性もあります。たとえば、やわらかい段ボールなど梱包して保管をしていた場合、虫が箱を食い破って商品に混入したり、そこに卵を産み付けることも考えられます。
虫による被害だけでなく、倉庫内で作業をした際に粉じんなどが入ったり、倉庫の温度や湿度が適度に保てていない場合、カビが発生することもあります。
自社の商品に異物を混入させないために心得ておくべき
では、大切な自社製品に異物混入させないためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
原料からの異物混入に対する対策
・しっかりとした品質の原料を選定する
原料に異物を混入させないために、まずはきちんとした仕入先を選びたいところです。当たり前の話になりますが、商品についての衛生管理や発送の際に異物が混入していないか、しっかりとした確認作業を実施しているなど、高い品質力を持っている原材料メーカーを選ぶことが重要になります。
・しっかりと記録を行う
どんなに高い品質力を持っている原材料メーカーから仕入れを行ったとしても、異物混入をゼロにすることは非常に難しいです。このため、異物混入が判明した際に、どこで異物が入ったのか、発生源がきちんと突き止められるようにするために記録を取っておくことが重要です。
こうすることによって、品質や異物混入のリスクを仕入先に依存しなくて済むようになるだけでなく、自社でも異物混入の確認を行うことで、異物混入の発生を未然に防止できる確率が高まります。
製造過程での混入に対する対策
・作業区画は常に清潔に保つ
製造工程で異物混入を防止するには、製造工程はそれごとに作業が分かれているため、それぞれの作業区画をしっかりと清潔に保つ必要があります。常にそれぞれの作業区画を清潔に保つため、定期的に清掃を行うように徹底しながら、作業中もモノがきちんと整理されている環境を整えておくことが大切です。
・作業区画への入室前は徹底確認を行う
作業区画に入室前にしっかりと持っているものに異物が付いていないかを確認し、二組以上で持って入るものについて、ダブルチェックを行うなど確認作業を徹底することが大切です。
・機械の中など目に見えない部分も定期的に点検を行う
製造工程で機械を使用している場合は、機械の部品がなくなっていたり、脱落していないかなど、目に見えない部分も定期的に点検することで、製造工程で使っている機械の部品が欠落して、製品に入り込むといったことを防止することができます。
保管時の異物混入・雑菌発生に対する対策
・カーテンや仕切りを導入する
製造工程と異なり、保管はチェックの目が行き届かないことが多くなりがちです。しかし、ちょっとした対策をとることで保管の際に異物子乳を防ぐことができます。
たとえば、人の出入りや保管物の出し入れが頻繁な倉庫では入り口にカーテンや仕切りをすることで虫などが倉庫内に入ることを防ぐことができます。
・紙の包装材を使用している場合はビニールなどをかぶせる
保管物を紙の包装材で覆っている場合は、虫が付きやすくなります。その場合、紙で包装済みの保管物の上にビニールをかぶせれば、防虫対策になります。
・商品にあった適正温度での保管を徹底する
商品によって保管するにあたっての適正温度が異なります。保管している商品それぞれに合った温度で保管されているか常にチェックしておくことでカビの発生を防ぐことができます。
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