ITテクノロジー進化がサプライチェーンに与えるインパクト大!今後の物流はどうなる!?
ワザモノ編集部
ECビジネスの需要増により、物流量は急拡大、倉庫などの拠点は獲得競争が起きています。一方、コロナ禍で多少労働需給が緩んだとはいえ、仕事がきついとされるドライバーや倉庫作業者には人手が集まりません。待遇改善すれば多少は集まりやすくなりますが、今までのように人海戦術で乗り切るのが正解とは言い切れません。
そこでカギを握るのが、急速に進化を続けているITテクノロジーです。今回は物流が現状抱える問題と、課題解決にむけたITテクノロジーの活用について紹介します。
サプライチェーンが抱える3つの問題
ここでは、EC事業の拡大など物流全体が好調な中で、サプライチェーンが抱える問題を解説します。
問題1 取扱量の急増
多くの産業が自粛生活等の影響で大きなダメージを受ける中で、物流は巣ごもり消費に伴うECビジネス拡大もあり、相変わらず好調です。
事業者も物量業界も潤い嬉しい悲鳴ですが、現状のインフラではキャッチアップできなくなっており、巨人アマゾンでさえ恒例のプライムデー開催を7月から10月に延期しましたほどです。
問題2 人手不足の慢性化
もともと物流業界は、仕事がきつい・賃金が低い・事故が多いなどの先入観を抱かれがちで人手が集まりませんでした。物流業界へのアンケートでも、物流施設立ち上げに当たり最も重視する項目トップは「労働力の確保」です。
問題3 エンドユーザーが求めるサービスレベル向上に伴う負担
即日配送対応に伴うリードタイム拡大、お取り寄せ販売に代表される販路拡大に対応したストックポイントの増加など、業務負荷が膨れる傾向にあると言えます。
物流が抱える問題を解決できるのはIT!だが従来の物流ITが抱えている課題も多い
物流が抱える問題の根本は「人手」、解決するには生産性向上が最善の選択肢です。そして、生産性向上のツールとして期待したいのがITです。一方、今までも物流業界はITに取り組んできましたが、技術上の制約でさらなる生産性向上が拒まれていたのです。
制約1 硬直的なハードウエア
たとえば無人搬送車はレールの上を走るのが常識であり、レール敷設の制約から施設拡張のボトルネックとなっていました。
この他、多様なパレットに対応できないパレタイズシステムなど、ハードウエアシステムの多くは硬直的にできていたため問題視されてきました。
制約2 通信機能を持たないセンサー・メーター
自動倉庫や流通加工場などに取り付けられたセンサーは通信機能を持たない、または有線でないと連携しない、特定のシステムにしか対応しないものも多く、手書きで計測結果を記載するケースも少なくありません。
制約3 システム間の非連動性
基幹システムだけERPに置き換わっても、周辺はレガシーシステムやAS400等旧式サーバーが残り、システム間転記もハンド入力で対応するケースも散見されました。
このように、ITは進化し続けているものの多くの問題点を抱えつつ進んできたのです。
日々進化し続けるITテクノロジー!ここまで進化は進んでいる!
ハードウエアの進化
最新のAGV(無人搬送車)はAI・GPS・レーザー測距などを活用し、レールなしで走行が可能となり、施設拡張・マテハン変更に柔軟性を持たせています。
AGVはほんの一例だ。ロボット技術で人的作業を補助するAMRも、AIの活用によりより人間に近い動きを実現しているのです。
IoTの進化
通信機能を備えた小型のデバイスが低価格化、さらにゲートウエイなど通信機能の進化によるセンサー・サーバー連携がすすみ、測定の革命的な省力化が実現しています。
システム間連動の進化
RPAの登場により、ERPとレガシーシステム間またはレガシーシステム間のデータ連動が低価格で実現できるようになりました。
WEB-APIの登場
今までのプログラム開発は、数百万円-数億円のシステム投資ができる大企業の専売特許でした。グーグルなどが提供するWEB-APIの登場により、低予算でのシステム開発が実現したのです。
最新のITテクノロジーを取り入れれば自社の生産性もアップできる!
ご紹介してきたようなITテクノロジーを導入することで、物流の問題となっていた点を解決できるほか、コスト削減を目指せるといったことも可能なのです。
EC市場拡大に伴いエンドユーザーが求めるニーズが日々変わるとともに、商品を販売している企業にとって、その時代の流れに合った物流を行うことが求められます。
だからこそ、ITテクノロジーを取り入れることが必要なのです。ただし、導入するにはさまざまな知識が必要だったり、莫大なコストがかかります。ITに知見の深い物流専門のプロへ依頼すれば、コスト面・スピード面でも有利に導入をすすめることができます。
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